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【無料で導入可】案件管理はエクセルとクラウドツールどっちがおすすめ?

プロジェクトの進捗や営業においての顧客情報などの管理は、種類が増えるほど、管理者だけでなく担当者にも負担が大きくなってしまい、日々の業務に支障をきたしかねません。組織全体での情報共有や業務効率化を図るには、それらをまとめて管理しながら、目標や進捗状況・売上金額などを可視化できる案件管理が必要です。

どの企業も取り入れている案件管理ですが、自社に合う適切なツールを使わなければ、案件管理をすること自体が目的になってしまい、本末転倒な結果になりかねません。しかし、いざ導入しようとしても、案件管理ができるツールはエクセルだけでなく、クラウドツールでも豊富に提供されているため何が良いのか迷う人もいるでしょう。

そこで本記事では、案件管理の目的や重要性を解説します。また、案件管理はエクセルとクラウドツールどちらが良いのかを、メリット・デメリットをふまえて詳しく紹介します。

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案件管理の目的は?

案件管理は、日々の業務の進捗管理をスムーズに行うためでなく、組織全体の生産性向上や目標達成、情報共有を目的としています。案件管理とは、プロジェクトの進捗情報・顧客情報・目標・売上金額など、案件の進捗情報をリアルタイムで記録し、案件全体の管理状況を見える化できるようにしたものです。「いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように」という5W1Hの情報や、受注予定日・金額の見込みなどが可視化され、各案件の情報が明確で正確に連携できるようになります。

動いている案件を可視化し、受注確度を高めること

案件管理の目的の一つに、動いている案件を可視化して受注確度を高めるというものがあります。ほとんどの案件は、担当者だけでなく、チームリーダーやマネージャーに関わるものです。担当者からすると、今現在目の前にある案件が全てといっても過言ではないため、わざわざ案件管理で全ての情報を入力する必要性を感じないこともあるでしょう。

しかし、クライアントの要望・課題・現在の状況など、全てが可視化できる状態だと、チームリーダーやマネージャーは、担当者に適切なアドバイスをできるようになるのです。目標達成が厳しい状況で、案件管理ができていない状態と、適切に行われている状態では、管理者の対応力も異なります。管理者は、現状で最適といえるアドバイスを提供できるだけでなく、ある分野の知識に長けている人やクロージングが優れている人を同行させることもできます。

つまり、案件管理をしていると、個ではなく組織という和で案件獲得に向けての行動ができ、受注確度を高める活動ができるのです。

属人化を回避してノウハウとナレッジを蓄積する

案件管理は、属人化の回避にも有効です。担当者個人に案件獲得へ向けての活動を任せきりにしてしまうと、個人のスキルや向上心に頼ることになってしまい、売上や案件獲得数が減少する可能性があります。また、担当者しか案件の具体的な情報を知らない状態では、もし担当者が不在や退職してしまった場合、誰も顧客情報や進捗状況が分からない事態になってしまうのです。属人化は、クライアントからの信頼までも失うリスクがあり、組織として重大な危機になりかねないため、案件管理による情報共有は重要です。

加えて、属人化の回避による情報共有は、これまでの案件獲得までのノウハウやナレッジを蓄積できるので、目標達成や今後の新人育成に役立ちます。この営業方法は案件獲得率が高いが、どういったタイプの顧客だと獲得率が大幅に減少していて、それを攻略しているプロセスは何か、といった全てのフローが把握できるのです。これは案件が成約するまでのプロセスを、先人たちのこれまで蓄積されたノウハウやナレッジを明確に可視化できるからです。

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案件管理を行う際に大事なこと

案件管理を行う前に、管理する項目や形式について何を明確化するかをあらかじめ知っておくと、実際に案件管理ツールを利用するイメージが付きやすいです。くわしく解説するので、案件管理を行う前の参考にしてください。

情報、進捗、アクションの管理

案件管理で基本となる項目は以下の7点です。
案件の引合発生日や受注予定日
取引先の情報
担当者
商談の進捗
折衝時の課題や要望
行動履歴
受注後の情報管理(売上や追加の提案、案件進行中の担当者所感など)

上記項目は「5W1H」に該当し、それらを入力できる状態にしておくことで、その案件のほぼ全てが可視化されます。これにより、案件が予定通りに進んでいるのか、未対応の案件はないかがリアルタイムで把握できるのです。

また、担当者の行動履歴の項目があることで、案件獲得の見込みがない顧客にしか訪問していない、そもそものアポイント数が少ないなどの問題点も浮き彫りになります。これにより担当者と目標達成するためのミーティングやメンタルケアなどが行いやすくなるでしょう。

受注後の情報管理では、売上予測を把握でき、目標を達成するまでの分析がしやすいというメリットがあります。ツールによっては入力するだけで期間ごとの目標達成率や売上などをグラフで表示できることもあるので、担当者との分析に非常に役立つでしょう。加えて、受注後のアフターフォローも可視化できるため、追加提案が成約になった顧客にはどのような行動をとっているのかも分かり、人材育成に繋がります。

入力の頻度や形式の統一

案件管理を正しく行うには、入力頻度や形式の統一も大切です。誰かは毎日入力し、別の誰かは週に1回しか入力しないとなっては、進捗の遅れやトラブルが発生しても気づくことができません。また、入力形式も上記項目のように明確にしておかなければ、担当者が何を記入すれば良いのか分からず、困ってしまうケースも多いです。

入力頻度は毎日、入力する時間帯も夕方◯時までと明確にしておくと、管理者はより状況把握がしやすくなります。また、担当者も案件管理に毎日入力することで、顧客情報や進捗、受け取った課題が漏れにくくなります。

有名な「エビングハウスの忘却曲線」にもありますが、人は記憶してから1日経過するだけで、84%もの情報を忘れてしまうのです。大事な情報を忘れたまま顧客と商談しては、トラブルが起きる原因となってしまいます。次のアポイントまでに時間的余裕があるならば、1顧客ごとに必要項目へ入力をしておくと、トラブル防止に繋がるでしょう。

入力形式も徹底して統一しておくと、担当者は迷いのない迅速な入力が可能となります。担当者や顧客ごとに入力形式が異なると、案件管理を導入した意味をなさなくなってしまうのです。分析のしやすさ、データ収集、業務効率化をするためにも、ルールをきっちり決めましょう。

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案件管理をエクセルで行うメリット・デメリット

案件管理ができる主なツールの一つがエクセル(Excel)です。クラウドツールと比較して、どのようなメリット・デメリットがあるのかを解説します。エクセルとクラウドツールのどちらが良いか悩んでいる人は参考にしてください。

【メリット】導入コストを最小限に抑えられる

エクセルを案件管理に利用すると得られるメリットに、導入コストを最小限に抑えられる点があります。自社で使用しているパソコンの多くは、最初からエクセルが導入されている状態です。クラウドツールのように導入コストをかけなくて良いというのは大きな利点でしょう。

また、エクセルは導入コストだけでなくランニングコストも抑えられます。買い切りで購入していた場合、購入費用がかかるだけで、その後のコストは一切ありません。サブスクリプションでの契約だったとしても、案件管理以外に表計算やデータ入力などで使う頻度が高い企業であれば、案件管理をエクセルで行うのも一つの手段です。

エクセルは利用者が多い分、無料テンプレートも広く公開されています。例えば、営業の売上や目標管理、担当者別に顧客・売上・商談管理など、総括的に管理できるものなら「営業案件及び営業進捗管理エクセルテンプレート(HubSpot)」があります。ガントチャートやタスク管理などの用途別で管理したい場合は「プロジェクト管理テンプレート(smartsheet)」が良いでしょう。

【メリット】多くの社員が操作に慣れており、導入のハードルが低い

操作に慣れるまでの教育コストが低いという点も、エクセルで案件管理するメリットです。エクセルを使ったことがないという人は少なく、難しい関数は分からないが基本操作はできるという人がほとんどなので、操作方法を一から教える必要がありません。パソコン初心者でも使えるツールなので、導入までのハードルがクラウドツールと比べるとかなり低くなるでしょう。

また、エクセルは案件管理専用のツールではないものの、目的に応じたカスタマイズ性が高いです。状況に応じてセルやシートの追加・削除ができ、蓄積したデータをグラフ化することも容易にできます。エクセルは、作成した案件管理はパソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットでの利用ができ、社内外での入力が容易いといった、汎用性が高いツールです。常に進捗状況が最新なため、管理者・担当者問わず利用しやすいでしょう。

【デメリット】集計に手間がかかる

エクセルは、ファイルの共有はできますが、同時編集ができません。1人が編集していれば、他の人はファイルを開くこともできず、入力している人がファイルを閉じてからでないと、閲覧・編集ができないのです。そのため常にタイムラグが生まれ、集計するにも手間がかかってしまいます。

また、エクセルはあくまで表計算ツールなので、時系列で管理ができません。ファイルやシートごとに分かりやすい名称を付ける必要があります。分析や集計の際は、それぞれ1つずつ見ていき、関連性のあるシートを紐づけるための複雑な関数も必要です。しかし、関数を多用してしまうと、エクセルの操作に慣れていない人では復元が難しいという点もデメリットになってしまいます。もし操作に不慣れな人が誤った操作をしてしまうと、複雑化している関数が全て消えてしまい、データの復元が不可能となってしまう可能性もあるため、扱いに注意が必要です。

チームメンバーが多い場合は、エクセルでの案件管理は不向きと言えるでしょう。

【デメリット】他のツールとの連携が困難

エクセルでの案件管理は、他のツールとの連携が困難というのもデメリットの一つです。マーケティングや営業活動の分析をする際、エクセルと連携できるツールが少ないため、一から入力しなければなりません。

また、過去と似たようなことを入力したい時も、クラウドツールなら自動で過去の記録が反映されていますが、エクセルは毎回入力する必要があるので、金額ミスや記入漏れなどが発生するケースもあります。案件管理の顧客情報や顧客からの課題・要望などの項目に、PDFファイルや画像ファイルを添付できず、情報の透明度が失われやすいのもデメリットになるでしょう。

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案件管理をクラウドツールで行うメリット・デメリット

エクセルでの案件管理は、操作性は高いが大人数の管理には不向きというものでした。クラウドツールにも、当然メリットもあればデメリットもあります。

クラウドツールで案件管理を行うメリットとデメリットを、それぞれ2つずつ紹介します。

【メリット】専用ツールがゆえの精度の高さ

案件管理のクラウドツールは、専門ツールなので当然エクセルよりも精度が高いです。各担当者のタスクや商談アポイント、現在の商談状況がどのように進んでいるのかといった、進捗管理が専用ツール1つで一元化され、負担が大幅に軽減します。また、担当者もどこに何を入力すれば良いのか一目で判断し、入力可能となるのです。

クラウドツールは、入力した情報がすぐに反映されるのも、精度の高さから得られるメリットの一つになります。エクセルでは同時編集ができないため、情報の反映・共有までにタイムラグがありました。しかし、クラウドツールでは最新の情報がリアルタイムで把握でき、担当者の目標達成状況を確認してミーティングをしたり、トラブル発生時に早急に対応ができたりするのです。円滑な情報共有は、ボトルネック解消や営業活動の効率化に大きく役立ちます。

金融業界や自動車業界など、業界に特化したクラウドツールなら「Salesforce(セールスフォースジャパン)」、シンプルで直感的に操作できるツールが良い場合は「Senses(Mazrica)」など、豊富なサービスが展開されているので、自社に合うサービスを探しましょう。

【メリット】社内の営業活動の効率化が狙える

クラウドツールで案件管理をすると、全ての情報が紐づいているため、確認作業がしやすくなります。その結果、これまで担当者たちが蓄積してきたノウハウやナレッジも可視化され、日を増すごとに日々の営業活動が効率化され、新人育成の研修資料の作成もはかどるでしょう。

また、クラウドツールはタスクに優先順位を付けやすく、トラブルが発生しても速やかに対応できます。チームで対処可能なトラブルの場合は、各担当者のタスク状況を鑑み、タイムロスがない状態で仕事を割り振ることも可能になるのです。

こういった作業効率化は、担当者や管理者に関わらず、モチベーションの向上にも繋がります。モチベーションが上がると自然に自信も付き、日々の努力を怠ることがなくなるため、案件獲得率も上昇するので、さらに営業活動が精力的になるでしょう。

【デメリット】導入には費用がかかる

クラウドツールはエクセルとは異なり、新たに導入しなければならないツールです。そのため、基本的に有料のものが多く、サービスによっては初期費用以外にランニングコストがかかる可能性があります。

無料のツールもありますが、機能や利用人数に制限があったり無料利用期間が決められていたりするので、長期的に見ると有料サービスを選択することになるでしょう。予算内でできる限り自社に合うツールにする必要があります。

【デメリット】習得に時間がかかる場合も

チームメンバーの中には、パソコンでの操作が苦手な人もいるでしょう。クラウドツールは当然パソコンを主としたサービスです。パソコン操作が苦手な担当者には、そのツールに慣れるまでの教育的コストや、機能を使いこなすまでに時間を要する点を理解しなければなりません。

担当者がツールを適切に利用できない場合、正しいデータ収集や分析ができなくなってしまいます。正式に導入する前に、トライアル期間を設ける必要があるでしょう。

【まとめ】案件管理は自社にあったツールを使用しましょう

案件管理は業務効率化や組織力向上など、多くのメリットをもたらします。会社の規模や必要な機能が何かをしっかりと考えてから、自社に合う案件管理ツールはエクセルで良いのか、クラウドツールが良いのかを検討しましょう。

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