業績管理 システム

2023/11/10  2024/4/23

業績管理の重要性とシステム導入のメリット|おすすめツール6選紹介

業績管理は、企業の経営業績を迅速かつ正確に把握し、業績を向上させるための仕組みです。適切な業績管理ができていない企業は、なぜ目標が未達になっているのかを把握できず、赤字経営になっても気づくことができません。事業を成長させるためには必要不可欠で、経営者だけでなく従業員も業績管理を行う必要があります。

そこで本記事では、業績管理の基本や業績管理システムの選び方を解説し、おすすめできる業績管理システムを6つ紹介します。

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業績管理とは

業績管理とはなんなのか。重要性を解説する前にまずは業績管理について完全に理解しておくべきでしょう。

目標達成に向けた分析や改善の取り組み

業績管理とはそれぞれの企業で設定した目標を達成するためにデータの集計や分析、そこで出た課題を改善する取り組みのことを指します。

企業が成長していくためには目標達成は欠かせず、目標達成のためになにをすべきかなのかを分析する必要があります。業務プロセスを効率化するためには適切に予算管理や予実管理を行い、定期的に業績を評価していくことが求められます。

KGIとKPI

みなさんはKPIとKGIという言葉を聞いたことがありますか?この2つの指標は業績管理を行ううえで重要な数値となっており、目標達成に向けた方針を立てるには理解する必要があります。

KGI(Key Goal Indicator)

KGIは企業がめざすビジネスの最終目標です。「重要目標達成指標」と約されることが多く、ゴール(=達成)にスポットを当てた数値で、売上高や利益率などで設定されることが多い定量指標の一つです。

これは企業のビジョンとも捉えることができ、「今期内にいくらを売り上げる」や、「シェア率◯%達成」といったように明確な数値を用いてゴールを表します。

KPI(Key Performance Indicator)

KPIは中間目標のような側面を持ち、「重要業績評価指標」などと訳されます。KGIを達成させるためにKPIは必要で、遠いゴールの達成へ向けて要点をまとめ定期的に達成を目指す小さな目標です。KPIは業績管理の軸となる数値であり、KGIは最終目標に焦点を当てているのに対し、KPIは中間目標を評価するために使われています。

業績と売上は何が違うのか

多くの人が混同する業績と売上の2つは厳密には意味が異なります。

業績とは、会社の財務成績や事業活動の成果を指し、これを管理することを業績管理と呼びます。業績は利益を指しているケースが多く、売上から人件費や経費を引いた金額を指します。ここがプラスであれば収支は黒字。一定期間でその企業が成長しているのがわかるでしょう。一方で赤字であれば業績は悪化しているため要因を分析し、改善をしていく必要があるでしょう。

一方で売上とは事業の利益の大元であり、どれほどの収入があったかを確認する数値です。売上はあくまで収入分のみのため支出については考慮しません。プラスでであれば収入が増えたことはわかりますが、市場が拡大したことで増えただけで利益でみるとプラスになっていないといったことも起こり得ます。

業績管理はなぜ必要か

ここでは業績管理の必要性について細かく解説していきます。

経営状況の把握と分析

業績管理を適切に行うことで経営状況の可視化ができます。期首に決めた予算は達成できているのか、その達成率はどれくらいなのか、何が要因で達成・未達成だったのかを分析し、次期に活かすために業績管理は必要不可欠です。

予算未達の場合でも経費が多いことが原因なのか売上が芳しくなかったのかなど経営状況を把握することで課題を見つけ、修正していくといった分析が可能です。適切な運営のためにも業績管理が必要であることがわかります。

適切なリソースの分配

経営状態が見えてくることでリソース分配の精度が向上します。

この分野はコストをかければ成長が見込める、逆にこの分野はコストをかけてもその分の「回収ができないといったように人的リソースや予算、時間をかけるべきかどうかの判断としても活用できます。どんな大きな企業であってもリソースには限りがあるため、確実な企業運営のために効率良く生産性を向上させる必要があります。

いくら収支がプラスであってもここを見誤ると企業の成長は難しいため細かく分析し、軌道修正を図る必要があります。

人事評価の正当性

適切に業績管理を行っていればどの部門が目標を達成しているのか、その達成率まで見えてきます。努力のように可視化できない部分はあるものの、成果という目に見えて判断できる部分での人事評価を適切に行う事が可能で、社員一人ひとりの成果が全て見える化できるメリットは大きいです。

適切な評価を社員に与えられない場合、モチベーションが低下し、生産性が大幅に減衰する可能性も否定できません。より正当な評価を行うためにも、業績管理システムの導入はおすすめです。

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業績管理の方法

ここまで業績管理の重要性を解説してきました。では業績管理はどのように行うべきなのか、ここからは業績管理の方法を解説していきます。

指標の設定

はじめに行うべきなのは指標の設定です。ゴールを明確化しなければなにをすべきかも見えてこないため、KGIを設定し、それに基づいたKPIを設定しましょう。KPIを設定する際には具体的に測定可能である必要があります。

KGIを達成するためにいつまでに何を達成すべきなのか明確にしておくことで定期的な業績改善へ向けて業務管理が行なえます。

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進捗の管理

目標は立てるだけでは意味がありません。設定したKPIは達成できているのか、達成していない要因はどこにあるのか、定期的に進捗管理を行い新たな施策を打つ必要があります。仮に目標が大きく上回っているのであればゴールをさらに高くし、業績拡大へ向けて舵を切るのも悪くありません。

進捗管理は情報の正確性と新鮮さが求められます。進捗管理を行おうとしたが手元にあるデータが1ヶ月前となってしまうと正しい管理が行えないため、正確かつリアルタイムにデータを集計できる業績管理システムがあると精度の高い分析が可能です。

結果の分析と改善

立てた目標に対してどの程度達成されているのか結果を確認し、要因の分析を行います。適切な進捗管理が行われていればプラスもマイナスも大幅にKPIとずれることはありませんが、万が一大きな差があるようであれば目標設定に問題が合った可能性があります。実績を確認しながら次回の指標を修正しましょう。

改善を行う際にはPDCAサイクルに基づいて行うのが良いでしょう。PDCAは計画・実行・評価・改善を周期的に行うフレームワークの一つで、主に営業やプロジェクト完遂のために活用されますが、業績管理でも大切です。1ヶ月や四半期ごとに評価を見直すと、その都度計画を変更したり軌道を修正できたりするため、目標達成に近づけます。

業績管理を効率化する方法

業績管理を定期的かつ細かく行うにはデータ収集や分析など時間がかかります。そこで効率良く正確に行えるよう業績管理システムが注目されています。本項では業績管理を効率良く行うための方法を紹介します。

データの一元管理

業績管理を適切に行うにはさまざまなデータを一元管理しておくのが望ましいです。複数のシステムからデータを収集するのは効率が悪いだけでなく一貫性のないものになりかねません。入力方法の統一や入力頻度を揃えることで欲しいデータの粒度を揃えておくことで効率良く管理ができるでしょう。

さまざまなシステムを活用

業績管理を行う際にはシステムの活用がおすすめです。複数のデータを集計し、分析するのは中小企業やチーム内であればエクセルなどの表計算ソフトを活用して行えますが、規模が大きくなるほど大変になります。

業績管理が行えるツールやシステムを導入することでデータ収集や分析を正確に行えるようになるでしょう。業績管理システムでは業績だけでなく売上・利益率・売買履歴など、複数の情報が常に最新の状態で確認できます。便利である一方で自社に合わないシステムの導入は複雑になるだけで無駄な労力がかかることもあるので慎重に導入するようにしましょう。

業績管理システムの選び方

業績管理システムを選ぶ際、まずは自社に合う機能が搭載されているかを確認しましょう。業種や業態によって、どの機能が必須なのかが異なり、自社に不適合なツールを選んでしまうと、問題の根本的解決にならず、導入にかけたコストが無駄になってしまうためです。自社の抱えている問題は何があるかを洗い出し、機能の過不足が小さいツールを選択すると、費用対効果が高くなるでしょう。

セキュリティ対策が万全かどうかも、業績管理システムを選ぶ際は重要視したいポイントです。顧客データや人事情報などの機密情報が漏えいしてしまうと、社会的信用が低下するだけでなく、最悪の場合、多額の賠償金が請求される可能性があります。セキュリティレベルが低いとさまざまなリスクが生じるため、データの暗号化や脆弱性などをしっかりと対策しているツールを選択しましょう。

業績管理システムを選ぶとき、サポート体制が整っているかも大切です。特に初めての導入の場合は不明点などが多いので、その都度チャットや電話などで解決できるようなものを選ぶと、利用時の不安を早期解消できるようになります。製品によっては24時間対応しているケースもあるので、慎重に比較検討を行ってください。

社員の主体性を大切にする

業績管理を行う際、社員の主体性を大切にすることも必要です。業績の向上には社員とのコミュニケーションが必須で、ミーティングやヒアリングで現場の声を聞く必要があります。計画や目標達成率などを数字だけで判断するトップダウン形式では、社員の意見は尊重されません。実際の現場の声に耳を傾けることで、作業効率化のできる案が提示され、若手社員だから察知する問題に気づけ、チームワークの醸成や組織力を強化できるようになるのです。

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業績管理の課題

業績管理を行うにあたって多くの企業が抱えている課題を紹介していきます。これらの課題を抱えている企業は解消に向けて動いてから業績管理を行うのが望ましいです。

業績管理の課題
  • 集計に時間を要する
  • 情報のタイムラグ
  • 複数のシステムの複雑さ

おすすめの業績管理システム6選

業績管理システムの選び方をもとに、下記ではおすすめの業績管理システムを6つ紹介していきます。

Loglass

Loglass(ログラス)は、操作性が高く、複数のデータを一元管理できるのが特徴です。ExcelやGoogleスプレッドシートなどの表計算ソフトで管理している実績データを、Loglassではワンクリックで統合・反映できます。データの取り込みや仕分けを全て自動で行えるので、ケアレスミスやその修正にかかっていた時間の削減が可能です。コストのかかっていた集計作業を効率化し、社員の意識、機動力を高められます。

搭載機能はExcel・Googleスプレッドシートのフォーマットを自動生成もしくは自動送付し、統合や予算・見込みの集計作業の自動化ができる編成プロジェクトをはじめ、以下のような機能があります。実績インポート機能・タイムマシン機能・コメント機能・配賦機能・ダッシュボード機能

また、FAQ専用サイトがあるため、不明点やより良い活用方法を知りたいときもすぐに解決できます。ただし、料金は個別に問い合わせる必要があり、親和性の高いシステムでないと導入が難しいケースもあるため、事前チェックは必須です。

非常に汎用性の高いシステムなので、業種による大きな向き不向きはありません。これまで表計算ソフトで業績管理してきた企業や、複数の事業展開している企業におすすめです。

プロカン

プロカンは、業績管理システムの中でも「プロジェクト毎の収支管理」に重点をおいた機能が充実しており、UI/UX的にも非常にシンプルで使いやすい設計になっているので、システムの利用経験が少ないプロジェクトマネージャーや経理担当者でも扱いやすいのがメリットです。

搭載機能は非常に豊富で、顧客管理・見積もり作成・受注管理・発注管理・納品管理・経費精算・入金管理・支払い管理・各種帳票作成・一部工数管理・目標管理・予実管理・社内発注・売上見込管理・案件ごとの損益管理・経営分析などが搭載されています。

料金体系もシンプルかつリーズナブルで、導入のハードルとしては比較的低いと考えていいでしょう。

Manegeboard

Manageboard(マネージボード)は、マネーフォワードやfreee会計などの会計ソフトとの連携ができ、API連携によりワンクリックで会計データを取り込めます。部門別や勘定科目別などで予算管理が行えて、会計管理業務の負担が大幅に軽減可能です。また、財務分析機能を使うと、これまで決算書や試算表で分析に時間を要していたところ、業績分析が容易になります。

搭載機能は財務分析機能以外に、下記のものがあります。
業績シミュレーション・部門別予算管理・詳細予算管理・予算進捗管理・経営計画・AIチェック

Manageboardは、一般企業だけでなく会計事務所向けや金融機関向けに機能が異なるため、機能詳細や料金は資料請求をしたり公式サイトに問い合わせたりする必要があります。導入までの手間を感じる人もいるかもしれませんが、その分じっくりと検討できるので、失敗しないために綿密に検討したい人におすすめです。

fusions

fusion_place(フュージョンプレイス)は、これまでExcelで業績管理してきたものの、限界を感じてきた企業におすすめです。Excelの既存シートを、レイアウトがそのままで入出力でき、計算処理に活用できます。Excelをより高度で便利に利用できる多種多様な機能がワンパックで販売されています。

fusion_placeの搭載機能は下記の通りです。
オンメモリ多次元データベース・フォーム・Excel-Link・ワークフロー×ワークスペース・計算機能・システム連携

料金プランは状況によって選択しやすいよう、3つ用意されています。その中に、機能制限がないまま、3ユーザーまで利用できるスタンダードプランがあり、このプランは無料で利用可能です。また、5ユーザーから追加制限なしで利用できるプレミアムプランは、年間60万円からの利用料になっています。クラウドプランは年間利用料120万円からで、プレミアムプランの利用可能機能に加え、クラウド利用や運用管理サービスが活用可能です。

まずは無料のプランで使い心地やどの程度効率化できるかなどを検討してから導入したい人には強くおすすめできます。

Sactona

Sactona(サクトナ)は、管理会計・経営管理を高度化・効率化するためのクラウド/オンプレミス対応型業績管理システムです。予算管理や見込み管理をはじめ、グループ会社管理やPSI管理など多様な業務を効率化できます。ソフトのインストールが不要で、Excelに準じた利用画面になっているため運用しやすいシステムです。

利用者からのフィードバックを基にした新機能が、継続的に行われるアップデートにより増えていきます。現在の搭載機能は下記の通りです。
各拠点・子会社等のデータを効率よく収集・会計システムとのデータ連携・予実差や見通し差などの差異理由なども同時収集、一元管理・集計作業や整合性チェックなどの手作業を徹底的に排除・各社データ入力と同時に外貨換算・費目別・組織別の自動集計、事業・地域・機能別等の階層でも自動集計・連結消去データの作成・為替レート等のシミュレーション

サポートデスクが用意され、製品に関する質問からトレーニングキット、マニュアルのダウンロードなどが提供されているので、業績管理システムの導入が初めての企業でも安心して利用できます。初期費用や月額料金は問い合わせが必要です。

DIGGLE

DIGGLE(ディグル)はデータや実績の集計、レポート作成などの煩雑になっている予実管理の抱えがちな問題を解決できる業績管理システムです。クラウドで一元管理でき、あらかじめ設定した規則によって自動で管理会計に突合できます。直感的に操作できる仕様ながらも、ドリルダウン分析やスナップショット分析機能があるため、予算や差異の要因を即時に把握可能です。

予実突合や分析機能以外に、下記の搭載機能があります。
見込み管理・予算策定・予算ID機能・他にも搭載機能はありますが、詳細は資料をダウンロードしなければなりません。

DIGGLEはChatWorkやJR九州、Gakkenなど幅広い業種で利用されているため、汎用性の高いシステムといえます。利用プランはビジネスプランとエンタープライズプランがありますが、どちらも料金は要問い合わせになっており、無料トライアルがありません。疑問点は導入前に全て解消しておくことが大切です。

【まとめ】自社に合う業績管理システムを導入して企業・事業運営をより円滑にしよう

自社に最適な業績管理システムを導入すると、企業や事業の経営状況が見える化され、正当な人事評価を行えます。また、リソースを適切に配分できるため、ボトルネックの解消・業務の効率化ができるため、企業全体の業績向上も期待できるのです。

どの業績管理システムが良いか悩んでいる企業は、本記事で紹介したおすすめの業績管理システムの6種類から検討してみてください。

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